文系向け自然科学基礎実験の起ち上げ
URI | http://shark.lib.kagawa-u.ac.jp/kuir/metadata/27994 | ||||||||||||||||||||||||
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タイトル |
文系向け自然科学基礎実験の起ち上げ
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タイトル(別表記) |
The Design of Natural Science Experiments for Non-Science Course Students
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ファイル |
AA1197154X_13_105_110.pdf
( 755.0 KB )
公開日
:2018-01-15
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内容記述 |
1.背景-香川大学生の学びの実態 香川大学での全学共通教育は、全学出動体制の下、大学教育基盤センターが全学共通科目として開講している。その中には、本学の特色ある教育科目である主題科目があり、また、ディシプリン科目の学問基礎科目も数多く開講されている。他に大学入門ゼミ、情報リテラシー、健康スポーツに語学を加え、大学初年次教育を担っている。学生は、それらの科目のうち、特に主題科目と学問基礎科目については、あわせて一定以上の単位を取得することが卒業要件として課せられており、学部によって多少の違いはあるものの、10単位分を超えて学修する。主題科目については、担当する教員により、より文系的であったり逆に理系的であったりするが、幅広い主題での課題発見力および解決力を涵養する科目であるためバランス良い学びを保証するものであると考える。一方、学問基礎科目は、いわば学問そのものであるので極めてその特徴が現れる。そして、ここが問題なのだが、学生は主題科目で一定単位を取ると、残るは最低条件である6単位乃至4単位を学問基礎科目で取れば良い、ということになる。例を示そう。本学でもご多分に漏れず最近心理学が大変人気で、それはそれで喜ばしいことでもあるのだが、ある学部の学問基礎科目のミニマムの要件が4単位であり、その学部の7割近い学生が心理学を2科目4単位取っているという実態が調べてみると明らかになった。彼らは、学問基礎科目のノルマは果たしたので、特別な事情が無い限りもうそれ以上他を履修することはない。このようなゆがみは、教員の間ではうすうす感じられていたのだが、改めて調査したところ、文系学部(教育、法、経済の各学部とする)の学生は文系科目のみを、理系学部(医、工、農の各学部とする)の学生は反対に理系科目のみを履修する傾向が明らかになった(寺尾ら、2014、27-41頁)。この改善を図るのが、平成28年度から実施する全学共通教育カリキュラム改革の柱の一つになっている。 2.実験授業の構想とプロジェクトチームの発足 そういった中、大学教育基盤センター共通教育部では全学共通教育カリキュラムの改革の具体策の一つとして、文系学生が受講しうる自然科学の学問基礎科目の調査および試行を、平成26年度の学長裁量経費を取得し検討することになった。背景には、学問基礎科目を文系学生に是非受講してもらいたいという我々の希望はあるものの、実際開講されている自然系の学問基礎科目の多くは、現状では各学部の専門準備科目的な色彩が濃い面があり、そのまま文系学生を大量に受け入れることは困難であるということがある。また、いわゆる座学を配置したところで、“お話”を聞かせるだけで実のある学びを保証する事はまた困難であることもある。さらに、担当者については、医工農学部の遠隔地から教員を大量に定期的に確保することにも困難が当然ある。これらの困難をまとめて克服するための方策として、手を動かしながら“お話”だけではない「自然科学の地平の先端」を文系学生に実感をもって触れてもらう、実験を中心にした科目を構想した。人的確保の問題も、個々の教員にとっては、例えば1セメスターの間に2回ほど幸町キャンパスの実験室に出動すれば良いことになる。これにより、学部や大学院あるいは病院等での業務のために、普段多くの時間を全学共通に割くことのできない教員も、この授業には充分に貢献していただく事ができるであろうということもねらいの一つに加えた。 |
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著者 |
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掲載誌 |
香川大学教育研究
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掲載誌(別表記) |
JOURNAL OF RESEARCH IN HIGHER EDUCATION KAGAWA UNIVERSITY
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巻 |
13
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開始ページ |
105
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終了ページ |
110
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出版者 |
香川大学大学教育基盤センター
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出版者(別表記) |
Higher Education Center,Kagawa University
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出版年月日 |
2016-3
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ISSN |
1349-0001
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NCID |
AA1197154X
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資料タイプ |
紀要論文
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言語 |
日本語
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版 |
出版社版
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区分 |
香川大学
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