旧カリキュラムから新カリキュラムへ

( 最大 2000 件 )
URI http://shark.lib.kagawa-u.ac.jp/kuir/metadata/27998
タイトル
旧カリキュラムから新カリキュラムへ
タイトル(別表記)
From Old to New Curriculum
ファイル
内容記述

はじめに13;
 香川大学では今、全学共通教育カリキュラムの改編時期にさしかかっている。一般にカリキュラム改革を行うということは、それまでのカリキュラムの理念が時代に合わなくなり上手く機能しないなどの理由により、新たなカリキュラムを大学と社会の関わりの中で理念から再構築することを意味すると言って良いであろう。今回のカリキュラム改革はどのようなものか、その議論を進めるに当たり、現行カリキュラムの出発点(武重ら、2011、1-13頁)から振り返るとしよう。13;
 まず香川大学版の21世紀型市民を次の5点の能力・態度を有するものとして想定し、香川大学生が共通教育を通して身につけるものとした。それは13;
① 21世紀社会の諸課題に対する探求能力13;
② 課題解決のための汎用的スキル(幅広いコミュニケーション能力)13;
③ 広範な人文・社会・自然に関する知識13;
④ 地域に関する関心と理解力13;
⑤ 市民としての責任感と倫理観13;
であり、即ち香川大学共通教育スタンダードである。この教育目標をもとに対応する到達目標を定め具体化したのが、平成22年度までに構想し平成23年度より開始した現在のカリキュラムである。我々は、このカリキュラムがどう目標に対して機能していたか問題点を洗い出し(平ら、2014、1-9頁)、全学共通教育カリキュラム見直しの方向性を検討し教育戦略室の諮問に対する二次にわたる答申(石井ら、2015、1-60頁)という形でまとめた。検証の中で、我々は開講されている講義群や学生の学びの実態を通して、学生がスタンダードに示す能力・態度を獲得したか問い直す作業を行った。ここで我々が再確認したのは、全学共通教育にとって不幸な停滞(葛城、2016、8頁)などがカリキュラムの実施に負の影響を与えたがために改革が進まず困難や歪みが生じており、スタンダードに到達する以前の状態のままであるということであった。また、スタンダード自身はどうかと言えば、中教審の答申(中央教育審議会、2008)や学術会議の回答文書(日本学術会議、2010)などに照らせば、現代的で先駆的な教育目標であることは明らかであった。カリキュラム全体については、後の葛城論文(本誌53-63頁)で旧カリキュラムの総括としてまとめられている。13;
 以上のことを踏まえ、我々は今回のカリキュラム改革の基本を共通教育スタンダード実質化に置き、カリキュラムの検証により浮き彫りとなった弱点を克服するため諸改革の方向性を示し、組織的な強化も含めてその具体化をはかることとした。これらの改革は平成29年度に実施し同30年度に完成させるものであるが、平成27年度の旧大学教育開発センターを大学教育基盤センターへ組織的に強化した改革(葛城、2016、1-14頁、高橋ら、2016、15-26頁)を手始めに、可能なものについては前倒して実施してきているもの含まれる。13;
 本稿は、「香川大学教育研究」の新カリキュラム特集のガイドとしての役割を与えられており、旧カリキュラムを総括し新カリキュラムを構想し移行する改革の全容を概括するものである。

著者
著者 高橋 尚志
著者(ヨミ) タカハシ ナオシ
著者(別表記) TAKAHASHI Naoshi
掲載誌
香川大学教育研究
掲載誌(別表記)
JOURNAL OF RESEARCH IN HIGHER EDUCATION KAGAWA UNIVERSITY
14
開始ページ
1
終了ページ
5
出版者
香川大学大学教育基盤センター
出版者(別表記)
Higher Education Center,Kagawa University
出版年月日
2017-03
ISSN
1349-0001
NCID
AA1197154X
資料タイプ
紀要論文
言語
日本語
出版社版
区分
香川大学
Copyright (C) 2009 Kagawa University All rights reserved.