ボーダーフリー大学の量的規模に関する基礎的研究(2)

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タイトル
ボーダーフリー大学の量的規模に関する基礎的研究(2)
タイトル(別表記)
Enrollment/Employment Statistics of Low-Prestige Universities (2)
ファイル
内容記述

はじめに
 「ボーダーフリー大学」とは「受験すれば必ず合格するような大学、すなわち、事実上の全入状態にある大学」のことである。ボーダーフリー大学は、入試による選抜機能が働かないため、基礎学力や学習習慣、学習への動機づけの欠如といった、早ければ小学校段階から先送りされてきた学習面での問題を有する学生を多く受け入れている。そのため、そこには日本の高等教育(特に大学)が抱えている問題が凝縮されて顕在化していると考えられる。今後の日本の高等教育のあり方を考える上でも、ボーダーフリー大学を研究対象とすることは非常に重要であるといえるだろう。
 しかし、ボーダーフリー大学が研究対象とされることはこれまでほとんどなかった。なぜなら、山田(2009)も指摘するように、「(日本の)大学研究の視点は、旧来のエリート大学、すなわち現在の研究大学を中心にしたもの」(山田、2009、33頁、括弧内は筆者による)だからである。そのため、ボーダーフリー大学については研究蓄積が十分でないだけでなく、基礎的情報すら十分に整理されていない状態にある。すなわち、ボーダーフリー大学に所属する学生や教員の量的規模すら明確には把握されていないのである。
 そこで、葛城・宇田(2016)では、定員充足率や偏差値を手がかりとして、ボーダーフリー大学及びそこに所属する学生や教員の量的規模に関する基礎的情報を整理した。具体的には、2012~15年版の『大学ランキング』に掲載されている入学定員数を足し合わせた数を、2015年版の『大学ランキング』に掲載されている在籍学生数で除することで算出された定員充足率や、2015年版の『大学ランキング』に掲載されている「入試難易度ランキング」に基づく偏差値を手がかりとして、ボーダーフリー大学及びそこに所属する学生や教員の量的規模を把握した。
 本稿はさらに、葛城・宇田(2016)とは異なる定員充足率や偏差値を手がかりとして、ボーダーフリー大学及びそこに所属する学生や教員の量的規模に関する基礎的情報を整理するものである。具体的には、ある特定年度の入学定員数をその年度の入学者数で除することで算出された定員充足率や、2015年版までの『大学ランキング』に掲載されている「入試難易度ランキング」に基づく偏差値とは大きく異なっている2016年版のそれを手がかりとして、ボーダーフリー大学及びそこに所属する学生や教員の量的規模を把握する。それらを通して、今後のボーダーフリー大学研究に資する基礎的知見を提供したいと考える。

著者
著者 葛城 浩一
著者(ヨミ) クズキ コウイチ
著者(別表記) KUZUKI Koichi
著者 宇田 響
著者(ヨミ) ウダ ヒビキ
著者(別表記) UDA Hibiki
掲載誌
香川大学教育研究
掲載誌(別表記)
JOURNAL OF RESEARCH IN HIGHER EDUCATION KAGAWA UNIVERSITY
14
開始ページ
115
終了ページ
129
出版者
香川大学大学教育基盤センター
出版者(別表記)
Higher Education Center,Kagawa University
出版年月日
2017-03
ISSN
1349-0001
NCID
AA1197154X
資料タイプ
紀要論文
言語
日本語
出版社版
区分
香川大学
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