平成29年度(第65回)中国・四国地区大学教育研究会基調講演 文系の知とは何か?―長く広い歴史のなかで未来を見通す―

( Max 2000 Items )
URI http://shark.lib.kagawa-u.ac.jp/kuir/metadata/28416
Title
平成29年度(第65回)中国・四国地区大学教育研究会基調講演 文系の知とは何か?―長く広い歴史のなかで未来を見通す―
Title Alternative
What is Knowledge in the Social Sciences?: A Historical Perspective
File
Description

特集Ⅰ「教養教育は生き残れるか」

 本日はお招きいただきありがとうございます。「文系の知とは何か?―長く広い歴史の中で未来を見通す―」というテーマでこれから1時間程お話をさせていただきます。
 今ご紹介がございましたけど、私はこれまでこのテーマに関連して本を3冊出しております。一つは『大学とは何か』。これは岩波新書で6年前に出しました。それから昨年、集英社新書で『「文系学部廃止」の衝撃』というのを出させていただきました。それからつい先ごろ、とんでもないタイトルなのですが、『大予言―「歴史の尺度」が示す未来』というのを集英社新書で出させていただきました。いわば『大学とは何か』が大学について考える原理編。それから『「文系学部廃止」の衝撃』が現状分析編。そしてそこで唱えたことを自分で実際にやってみたのが、『大予言』の実践編、という流れで整理できます。3冊今日ここに持ってきておりますので、お回しいただけますと誠に幸いです。会場のほうでパラパラ見て、いずれも800円程度でお手軽でございますので、ぜひお買い求めいただけると嬉しい限りです。お買い得だと自負しております。よろしくお願いいたします。
 それでは本題に入りたいと思います。5つの話をこれからしてまいります。一昨年、文科省が国立大学の文系学部を潰すと言っているという話が流れ、大騒ぎになりました。この「文系学部廃止」報道の虚実は何であったのか。これについてまず導入的にお話をします。それから釈迦に説法ではございますけど、大学は今全体としてどういう状況に置かれているのかという大学の現在、これを2番目に話させていただきます。そして非常に長いスパンになりますけど、700年、800年という長い数世紀を及ぶ広がりの中で、大学の死と再生という話を3番目に致します。そして4番目に文系、人文社会科学系とは一体何なのかという話をさせていただきます。そこでの結論は、「文系」は長く役に立つということ です。文系は役に立たないけれども大切という主張は間違っています。文系は役に立たないけれど大切なんだと言ってしまったら、もう文系は終わりだと思います。そうではなく、文系は絶対役に立つと言い切ることが、これからの人文社会科学にとっては重要なことだと私は申し上げたいのですね。それから5番目に「甲殻類」から「脊椎動物」へ。実際には甲殻類は脊椎動物には進化しませんけれど、大学は甲殻類から脊椎動物に進化しなくてはいけない、というのが私の主張でございます。この5点をそれぞれ10分強ぐらいでお話していきたいと思います。

Author
著者 吉見 俊哉
著者(ヨミ) ヨシミ シュンヤ
著者(別表記) YOSHIMI Shunya
Publication Title
香川大学教育研究
Publication Title Alternative
JOURNAL OF RESEARCH IN HIGHER EDUCATION KAGAWA UNIVERSITY
Volume
15
Start Page
29
End Page
45
Publisher
香川大学大学教育基盤センター
Publisher Aalternative
Higher Education Center,Kagawa University
Published Date
2018-03
ISSN
1349-0001
NCID
AA1197154X
Resource Type
Departmental Bulletin Paper
Language
jpn
Text Version
publisher
Set
香川大学
Copyright (C) 2009 Kagawa University All rights reserved.