大学におけるデートDV防止のための視覚教材の制作と教育効果の検討

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Title
大学におけるデートDV防止のための視覚教材の制作と教育効果の検討
Title Alternative
Preventing Dating Violence through the Production of Visual Aids
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Description

■調査研究

はじめに

 本稿の目的は、香川大学において制作したデートDV防止のための視覚教材について報告し、その教育効果についてアンケート調査の結果をもとに検討することにある。
 本誌掲載の「大学生の問題行動防止を目的とした動画制作と授業実践」(本誌109 - 118頁)に詳述したとおり、教育担当理事の依頼を受け、香川大学生の不祥事防止を目的とした動画を制作することとなった。動画を制作するのであれば、できるだけ学生の実態に近く、学生の関心をひくものにしたい。そのため、まずは1年生を対象としたアンケート調査を実施し、比較的該当者の多かった、未成年飲酒、飲酒後の自転車運転、自転車の無断借用、SNSの間違った利用を核として、動画を制作した。
 同アンケート調査の結果、デートDVについては、該当者が少なく、香川大学で見聞きしたことがない者がほとんどであることが明らかとなった(大久保・西本、2016)。この結果だけをみれば、デートDV防止のための視覚教材を制作する必要がないように思われるかもしれない。しかし、これは1年生を対象とした調査結果であり、今後デートDVの問題に学生たちが巻き込まれる可能性は大いにある。内閣府の調査によれば、成人女性の約2割が交際相手から被害を受けたことがあるという(内閣府、2015)。そこで、上述の問題行動とは別に、デートDV防止を目的とした視覚教材も制作することにした。
 視覚教材の制作にあたり、既存のデートDV防止を目的とした動画について調査した。地方自治体を中心にいくつかの動画が制作されているのだが、そこで描かれているのは、主に当事者の視点であることが確認できた。例えば、いかにデートDVの被加害者にならないようにするか、被害者になったときにどうすればよいのか、という内容である。確かに、そのようにしてデートDVの被加害者にならないように呼び掛けることは重要である。しかし、大多数の学生がデートDVの経験がなく、見聞きもしていない香川大学1年生の場合、当事者の視点だけを描くと他人事として認識される可能性が高い。そのため、デートDVの問題を抱えた当事者の友人の視点で、どのようなかかわり方ができるのか、考えてもらうことを想定して、視覚教材の台本づくりを依頼した。本稿では、こうした経緯で制作されたデートDV防止のための視覚教材の内容について報告し、その教育効果についてアンケート調査の結果をもとに検討する。
 以下では、デートDV防止のための視覚教材の内容と企画意図を報告し(第二節)、視覚教材視聴者を対象として実施したアンケートの調査目的(第三節)、調査方法(第四節)、調査結果(第五節)について説明した後、視覚教材の教育効果と課題について考察(第六節)する。

Author
著者 西本 佳代
著者(ヨミ) ニシモト カヨ
著者(別表記) NISHIMOTO Kayo
著者 大沼 泰枝
著者(ヨミ) オオヌマ ヤスエ
著者(別表記) Onuma Yasue
著者 大久保 智生
著者(ヨミ) オオクボ トモオ
著者(別表記) OKUBO Tomoo
Publication Title
香川大学教育研究
Publication Title Alternative
JOURNAL OF RESEARCH IN HIGHER EDUCATION KAGAWA UNIVERSITY
Volume
15
Start Page
119
End Page
130
Publisher
香川大学大学教育基盤センター
Publisher Aalternative
Higher Education Center,Kagawa University
Published Date
2018-03
ISSN
1349-0001
NCID
AA1197154X
Resource Type
Departmental Bulletin Paper
Language
jpn
Text Version
publisher
Set
香川大学
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