新入学生は大学をどの程度理解しているか ─『香川大学検定』の解答状況から─

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タイトル
新入学生は大学をどの程度理解しているか ─『香川大学検定』の解答状況から─
タイトル(別表記)
How Much do Freshmen Know about Their University?
ファイル
内容記述

 近年、高等教育の現場においては、「自校教育」のニーズが高まりをみせている。「自校教育」とは、「大学の理念、目的、制度、沿革、人物、教育・研究等の現況、社会的使命など、自校(自学) に関わる特性や現状、課題等を中心的な教育題材として実施する一連の教育・学習活動」(大川2006、11頁) である。大川(2006) によれば、大学設置基準の大綱化以降、自校教育の実践が盛んに行われるようになっており、2005年時点では、全国国立大学の3割が自校教育に関する授業を実施し、2006年度に実施を予定している大学を含めると約4割の国立大学が自校教育を実施、もしくは実施準備を行っているという。
 本学では、昨年度の時点で自校教育として位置づけられるような教育・学習活動が本格的に行われているわけではなかった。そこで、筆者は昨年度、教養ゼミナールにおいて「香川大学検定をつくる!」という授業科目を設定し、その作成過程を通じて、本学への理解を深め、本学への愛校心や帰属意識を高めることをねらいとした授業を行った(詳細については、香川大学大学教育開発センター編『香川大学教育研究』第6号を参照)。こうしたねらいは、半期の授業を通じて少なからず達成されたといえる。しかし、そこで作成された『香川大学検定』は、その作成過程に携わっていない第三者の、本学への愛校心や帰属意識を高めるためのツールとして十分なレベルに達しているわけではなかった。
 そこで、この授業で得られた成果を叩き台としながら、その受講生であった学生が、自身の所属する学生支援サークル「MINtS(ミントス)」のメンバーとともに、その完成を目指すプロジェクトを立ち上げた。このプロジェクトを通じて完成した『香川大学検定』は、新聞やテレビ等、複数のメディアで取り上げられ、入手希望の問い合わせが学外からも多く寄せられた。大学の内外を問わず、より多くの人々に『香川大学検定』を手にとってもらうことによって、本学に対する理解がより深まるとするならば、本学関係者のみを視野に入れた「自校教育」以上の成果が得られたともいえる。
 この『香川大学検定』を、自校教育のツールとしてより有効なものとするためには、解答状況等もふまえながら、その内容をブラッシュアップしていく必要がある。そこで、本稿では、『香川大学検定』を入学後間もない1年生に対して実施し、その結果に基づきながら、入学後間もない1年生が、本学のことをどの程度理解しているのか(第3節)、またどういった学生が本学に対する理解ができているのか(第4節)、といった点について検討したいと考える。本稿を通じて、自校教育のツールとしての『香川大学検定』の有効性を高めるための基礎的知見はもとより、本学における広報活動のあり方を考えるための基礎的知見を提供したいと考える。

著者
著者 葛城 浩一
著者(ヨミ) クズキ コウイチ
著者(別表記) KUZUKI Koichi
掲載誌
香川大学教育研究
掲載誌(別表記)
JOURNAL OF HIGHER EDUCATION AND RESEARCH KAGAWA UNIVERSITY
7
開始ページ
109
終了ページ
122
出版者
香川大学大学教育開発センター
出版者(別表記)
Center for Research and Educational Development in Higher Education, Kagawa University
出版年月日
2010-3
ISSN
1349-0001
NCID
AA1197154X
資料タイプ
紀要論文
言語
日本語
出版社版
区分
香川大学
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