全学共通教育新カリキュラムの検証 ─教育戦略室からの諮問に対する答申─

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タイトル
全学共通教育新カリキュラムの検証 ─教育戦略室からの諮問に対する答申─
タイトル(別表記)
A Review on the New General Education Curriculum
ファイル
内容記述

※香川大学大学教育開発センターは平成27年4月に大学教育基盤センターに改組しました。
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 第二期中期目標・中期計画において、香川大学では各部局ともに自らが定めたPDCA サイクルを適切に回すことが求められている。我々大学教育開発センター(以下、大教センター)においては、共通教育部と外国語教育部が主にD(Do)とA(Action)に対して、調査研究部がP(Plan)とC(Check)に対して責任を持つことになっている。第二期中期計画において、平成25年度には、全学共通教育カリキュラムの検証、平成26年度には、その見直しが大教センターのタスクとして定められていることから、今年度は調査研究部を中心として、平成28年度から実施される新カリキュラムの内容を検討することを行った。本稿は、この一年間に調査研究部が行ってきた検討の結果をまとめたものである。
 具体的な流れとしては、まず平成26年度から新たに教育戦略室という、香川大学における学士課程全般の教育方針を定める組織ができあがった。この教育戦略室が、平成2年度に大教センターがまとめた全学共通教育カリキュラムの問題点を検証し、平成26年8月4日までに大教センター長に対して、新カリキュラム案の検討要請および検討事項の指示を行った。大教センターに求められたのは、現在の全学共通教育カリキュラムの問題点、すなわち、1.大学の特色が曖昧になっている点、2.専門科目に偏った履修がされている点、3.安定的に科目開講するのが困難である点、4.意識の高い学生へのケアが不十分である点、5.学生の語学スキルが不十分である点、のそれぞれを解消しうるような、そして、6.地域に関する授業の充実、7.アクティブラーニングの活用、8.倫理教育の徹底、の三点を実現しうるような新カリキュラム案の作成であった。上述のように、大教センターでは、PとCに対しては調査研究部がその任務にあたることになっていることから、8月5日の調査研究部会議において以下の7つの検討ワーキング・グループ(以下、WG)を発足させ、それぞれについて議論を行った(それぞれのWG のメンバーは、「2.検討体制」を参考のこと)。
①主題科目に関する検討WG(リーダー:高橋尚志)
②学問基礎科目に関する検討WG(リーダー:中谷博幸)
③外国語科目に関する検討WG(リーダー:水野康一)
④高度教養教育科目に関する検討WG(リーダー:佐藤慶太)
⑤倫理教育に関する検討WG(リーダー:葛城浩一)
⑥想定していない科目の受け皿となる科目群に関する検討WG(リーダー:葛城浩一)
⑦コーディネーター制に関する検討WG(学部選出セクションリーダー:石井知彦、科目領域選出セクションリーダー:佐藤慶太)
 各WG においては、8.9月に複数回の会合を開き、9月末までに中間答申としてまとめ、大教センター長を通して教育戦略室に上申した。これを受けて教育戦略室ではさらに議論が進められ、11月28日付で大教センター長に再検討の依頼が届いた。大教センターでは再び調査研究部を中心に検討が行われ、最終的な答申を3月末日までにセンター長を通して教育戦略室に提出した。なお、コーディネーター制に関する検討WGからの最終答申だけは、新しい大教センターの組織を平成27年度初頭には発足させる必要があったため、一ヶ月早く、2月末までに提出した。本稿では、教育戦略室から降りて来た諮問と、①から⑦までの各検討WG の答申の内容をまとめて記載する。詳しくはそれぞれ
のWGごとの文章を参照していただきたいが、短く要約すると、①新しい主題科目の枠組みの設置、香川大学の特色の強調、課題探求能力の実質化、
②人文・社会・自然分野をバランスよく履修させる仕組み作り、副専攻制の導入、
③語学学習時間の絶対的増加と専任講師の増員、
④従来の高学年向け教養科目を、新入生でも履修可能な高度教養教育科目に変更、
⑤ e-Leaning コンテンツも利用した教育内容の明確化(標準化)、
⑥想定していない科目の受け皿となる「広範教養教育科目」の新設、
ということになる。また⑦については、調査研究部が香川大学の学士課程全般におけるシンクタンクであり続けるためには、従来のFDの企画実施を重視した運営体制では限界があると判断したため、本来の目的である、学士課程全般にわたるカリキュラム開発を担う、独立したセクションが必要であると結論づけた。そこで従来の調査研究部組織を二つに分け、一方ではカリキュラム開発を、もう一方ではFDや授業評価など教員の教授能力の向上を目指す組織とすることを提案した。その後、教育戦略室での議論を経て、前者は「調査研究部」の名称を引き継いで、カリキュラム開発に特化した組織として、後者は「能力開発部」と命名され、アクティブラーニングを実施する中心母体として、平成27年度より発足する大学教育基盤センターの中に位置づけられることとなった。今回、平成28年度からの新カリキュラムについての方針について答申しただけであり、まだ具体的なカリキュラムが固まったわけではない。引き続き平成27年度中も議論を継続させ、理想とするカリキュラムが定まることを希望する。香川大学の全教員の協力をお願いしたい。最後に、今回の検討作業を陰で支えてくれた修学支援グループのメンバーと、大教センターのメンバーには心から感謝する。さらに教育戦略室には、適切な検討事項の指示や、我々からの答申に対して真摯に対応をいただいたことを、心から感謝する。
(調査研究部長 石井知彦)

著者
著者 石井 知彦
著者(ヨミ) イシイ トモヒコ
著者(別表記) ISHII Tomohiko
著者 高橋 尚志
著者(ヨミ) タカハシ ナオシ
著者(別表記) TAKAHASHI Naoshi
著者 中谷 博幸
著者(ヨミ) ナカタニ ヒロユキ
著者(別表記) NAKATANI Hiroyuki
著者 水野 康一
著者(ヨミ) ミズノ コウイチ
著者(別表記) MIZUNO Koichi
著者 佐藤 慶太
著者(ヨミ) サトウ ケイタ
著者(別表記) SATO Keita
著者 葛城 浩一
著者(ヨミ) クズキ コウイチ
著者(別表記) KUZUKI Koichi
掲載誌
香川大学教育研究
掲載誌(別表記)
JOURNAL OF RESEARCH IN HIGHER EDUCATION KAGAWA UNIVERSITY
12
開始ページ
1
終了ページ
60
出版者
香川大学大学教育基盤センター
出版者(別表記)
Higher Education Center,Kagawa University
出版年月日
2015-7
ISSN
1349-0001
NCID
AA1197154X
資料タイプ
紀要論文
言語
日本語
出版社版
区分
香川大学
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