低学年次における医療プロフェッショナリズムの認識と実践

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タイトル
低学年次における医療プロフェッショナリズムの認識と実践
タイトル(別表記)
Perceptions of Medical Professionalism among First-Year Students
ファイル
内容記述

はじめに
 近年、医学部の卒前学生教育や卒後臨床研修の場において、プロフェッショナリズム教育の重要性が認識され教育が行われている(Helen, 2012, 64-77頁)。朝比奈らによると、わが国の医学部における卒前教育におけて、科目や学習目標に「プロフェッショナリズム」を明示した科目、あるいは授業を実施している大学は43.2%であった(朝比奈, 2012, 447-452頁)。ArnoldとSternによると、プロフェッショナリズムは、臨床能力・コミュニケーションスキル・倫理的・法律的理解を基礎として、卓越性・人間性・説明責任・利他主義から構成される(図1)と述べられている(Arnold & Stern, 2006, 15-37頁)。しかし、その定義は様々であり(Hudson, 2014, 47-61頁)、国や大学などその文脈によって相違がある。
 香川大学医学部医学科では、2014年度より「プロフェッショナリズム」を明示した授業科目として、1年時に「医療プロフェッショナリズムの実践Ⅰ」(後期)、2年時に「医療プロフェッショナリズムの実践Ⅱ」(前期)を開講している。これらの科目は医学部開講科目の早期医学に属するもので必修科目であり、医学科ディプロマポリシーにおける、「コミュニケーション」、「患者中心の医療」、「チーム医療」、「人間性・プロフェッショナリズム」、「社会的責任」、「地域医療」の項目を到達目標としている。「医療プロフェッショナリズムの実践Ⅰ」は、地域医療機関や介護老人福祉施設における実習における振り返りを通して、学生がこれから6年間を通して知識以外に学ぶべきものの気付きを促している。また、同時にプロフェッショナリズムの概念や医師の社会的責任についても学んでいく。「医療プロフェッショナリズムの実践Ⅱ」では、「コミュニケーション」に焦点をあて、プロアナウンサーによる「話す力・聞く力」育成実習、演出家による演劇の手法を用いたコミュニケーション実習(「表現する力」の育成)を行っている。これらの科目の学生評価は、実習ポートフォリオや授業ポートフォリオ、授業への積極的な参加などを総合して評価している。しかし、実際、学生がプロフェッショナリズムについて実際にどの程度認識し、実践できているかは明らかになっていない。本研究では、学生に対する質問紙調査を通した量的・質的混合研究を通して、低学年時における医療プロフェッショナリズムに関する学生の認識は、本授業が目指した医学部医学科のディプロマポリシーである、「コミュニケーション」、「患者中心の医療」、「チーム医療」、「人間性・プロフェッショナリズム」、「社会的責任」、「地域医療」の項目と概ね一致しており、その認識時期は、多くの項目が大学入学以前から認識され始めているが、実践は伴っていないという結果となった。

著者
著者 西屋 克己
著者(ヨミ) ニシヤ カツミ
著者(別表記) NISHIYA Katsumi
著者 田中 秀典
著者(ヨミ) タナカ シュウスケ
著者(別表記) TANAKA Shusuke
著者 岡田 宏基
著者(ヨミ) オカダ ヒロキ
著者(別表記) OKADA Hiroki
掲載誌
香川大学教育研究
掲載誌(別表記)
JOURNAL OF RESEARCH IN HIGHER EDUCATION KAGAWA UNIVERSITY
14
開始ページ
101
終了ページ
106
出版者
香川大学大学教育基盤センター
出版者(別表記)
Higher Education Center,Kagawa University
出版年月日
2017-03
ISSN
1349-0001
NCID
AA1197154X
資料タイプ
紀要論文
言語
日本語
出版社版
区分
香川大学
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