文系学生向け「自然科学基礎実験」の本格実施

( Max 2000 Items )
URI http://shark.lib.kagawa-u.ac.jp/kuir/metadata/28011
Title
文系学生向け「自然科学基礎実験」の本格実施
Title Alternative
Implementation of Natural Science Experiments for Non-Science Course Students
File
Description

はじめに ─ 2015年度までの流れ
 今年度より香川大学の人文・社会科学系学生(法・経済・教育学部)を対象とした「自然科学基礎実験」が開講した。全国でもあまり例がない「文系向け」の科学実験は全学共通科目・学問基礎科目内の「学問への扉」の一科目として位置づけられる。
 香川大学においては「豊かな人間性と高い倫理性の上に、幅広い基礎力と高度な専門知識に支えられた課題探究能力を備え、国際的に活動できる人材を育成する」ことを教育目標に掲げている。それを具現化するために全学共通スタンダードを定め、それに沿ったカリキュラム編成を実施している。学問基礎科目はそのスタンダードの中で特に「③広範な人文・社会・自然に関する知識」を身につける科目として存在している。
 しかし近年、いわゆる文系学生は文系科目を、理系学生は理系科目を履修する傾向があり、このことは問題視されていた(寺尾ら、2014、27-41頁)。香川大学においては希少糖関係や微細加工デバイスをはじめとしたものづくりなど特色ある自然科学的研究も盛んに行われている。これらのことに関しても興味と関心を持ってほしいのであるが、その機会が乏しいという問題を多くの教員がそれぞれ感じていた。このような事情から、まず2014年に大学教育開発センター共通教育部において、学長裁量経費を取得し、文系学生が受講し得る自然科学の基礎科目の調査及び試行の検討を始めた。
 一方で、大学教育開発センター調査研究部においても、教育戦略室より求められた課題である「偏らない幅広い履修を担保するにはどうしたらいいか。」に対して検討を始めた。2014年11月の第2回答申において「学問基礎科目に係わる事柄のなかで、香川大学の全学生が身につけるべきことを明確に」し、その具体策として文系学生のための「実験」と理系学生のための「読書」に関する科目の開講を提案した(石井ら、2015、1-60頁)。
 これらの独立した類似の2つの流れを大学教育開発センターとして一つにまとめ、2014年11月ごろに「自然科学基礎実験のためのプロジェクトチーム(PT)」が立ち上げられた。メンバーは中村医学部准教授(リーダー)、高橋共通教育部長、岡田医学部コーディネータ、および鶴町理系科目領域コーディネータの4名である。PTにおいて数回の話し合いを行うとともに、先行事例のある東北大学などへの視察を行い、どのような形で開講するかの大まかな案を作成した。これらを踏まえて、2015年度に高学年向け教養科目として「自然科学基礎実験」を試験的に開講することとした(高橋ら、2016、105-110頁)。
 2015年度になってから、調査研究部のサブグループ(SG)として石井調査研究部長と山田理系科目領域コーディネータを加えた形で組織が作られ、チームが強化された。6月の会議にてはまず、2015年度における試行的実施の具体的な内容を詰め、それとともに2016年度の本格実施に向けた体制作りについて話し合われた。その際に本格実施に向けて、「(1)2016年度後期に選択科目として開講する。(2)1回1コマを15回、物理学、化学、生物学、地学をそれぞれ2、1、2、1テーマとし、各テーマ2回で構成する。(3)学生は1クラスとして最大40名とする。」などのことが決まった。そのためには指導教員が8名~12名ほど必要であることがわかったため、PT/SGとは別に実際に授業を行う実施委員会を立ち上げることとなった。その際に選定されたメンバーとして物理学は高橋、鶴町に加えて工学部田中教授を、化学は石井、山田に加えて教育学部高木教授を、生物学においては岡田、中村に加えて教育学部松本准教授、篠原准教授が、そして地学では教育学部寺尾教授、工学部野々村准教授が選定された。
 10月になり、試行的実施が始まった。受講生としては教育学部と工学部の高学年学生10名に呼びかけ、文系の1年生学生に対してどのような内容とするのが適切なのかを実際の実験を通じて意見をもらうこととした。詳細に関しては昨年度の香川大学教育研究をご参照されたい(高橋ら、2016、105-110頁)。以上、2015年度までの流れをまとめた。

Author
著者 鶴町 徳昭
著者(ヨミ) ツルマチ ノリアキ
著者(別表記) TSURUMACHI Noriaki
著者 高橋 尚志
著者(ヨミ) タカハシ ナオシ
著者(別表記) TAKAHASHI Naoshi
著者 寺尾 徹
著者(ヨミ) テラオ トオル
著者(別表記) TERAO Toru
著者 岡田 宏基
著者(ヨミ) オカダ ヒロキ
著者(別表記) OKADA Hiroki
著者 横平 政直
著者(ヨミ) ヨコヒラ マサナオ
著者(別表記) YOKOHIRA Masanao
著者 山田 佳裕
著者(ヨミ) ヤマダ ヨシヒロ
著者(別表記) YAMADA Yoshihiro
著者 石井 知彦
著者(ヨミ) イシイ トモヒコ
著者(別表記) ISHII Tomohiko
著者 丸 浩一
著者(ヨミ) マル コウイチ
著者(別表記) MARU Koichi
著者 中村 丈洋
著者(ヨミ) ナカムラ タケヒロ
著者(別表記) NAKAMURA Takehiro
Publication Title
香川大学教育研究
Publication Title Alternative
JOURNAL OF RESEARCH IN HIGHER EDUCATION KAGAWA UNIVERSITY
Volume
14
Start Page
131
End Page
137
Publisher
香川大学大学教育基盤センター
Publisher Aalternative
Higher Education Center,Kagawa University
Published Date
2017-03
ISSN
1349-0001
NCID
AA1197154X
Resource Type
Departmental Bulletin Paper
Language
jpn
Text Version
publisher
Set
香川大学
Copyright (C) 2009 Kagawa University All rights reserved.